Anyware Agentを構成したり、PCoIPプロトコルの動作をローカル ネットワークの条件に対して最適化したりするには、/etc/pcoip-agent/pcoip-agent.conf にある構成ディレクティブを調整します。
各設定についての詳しい情報と説明は、次のセクションに記されています。pcoip-agent.conf の man
ページを参照することもできます。
man pcoip-agent.conf
構成変更を適用する
構成値を設定または変更するには、pcoip-agent.conf のディレクティブを追加または変更します。1行に1つのディレクティブを、次の形式で記述します。
directive.name =
たとえば、最大フレーム レートを60フレーム毎秒に、最大帯域幅を900000キロビット毎秒に、デバイス帯域幅フロアを5000キロビット毎秒に設定するには、pcoip-agent.conf で次のように値を設定します。
pcoip.maximum_frame_rate = 60
pcoip.max_link_rate = 900000
pcoip.device_bandwidth_floor = 5000
注:IPv6アドレスに対応
Standard Agent for Linuxは、IPv6アドレスをサポートしています。IPv4モードとIPv6モードを切り替えるための構成は不要です。
H.264ハードウェア デコードの要件
H.264ハードウェア デコードを使用するには、Graphics AgentにPCoIP Ultra GPU-OffloadをサポートするNVIDIAグラフィックス カードが装備されており、PCoIP Ultraの設定がGPU-OffloadまたはAuto-Offloadに設定されている必要があります。
注:初期設定値
既存のPCoIP Ultra構成が存在しない環境の場合、PCoIP Ultraは初期設定で「Auto-Offload」を使用し、YUVクロマ サブサンプリングは初期設定で4:2:0になります。
次のNVIDIAグラフィックス カードがサポートされます。
- NVIDIA Quadro P400
- NVIDIA GeForce RTX 3060
NVENCをサポートするNVIDIA GPUはすべて動作すると思われますが、テストはされていません。
注:構成可能な値
構成可能な値の完全なリストは、この後の「構成可能な設定」に示されています。
構成可能な設定
Standard Agent for Linuxでは次の設定が構成可能です。これらの設定の変更方法について詳しくは、「Anyware Agentを構成する」を参照してください。
認証ブローカーURL
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
pcoip.authentication_broker_url |
文字列(最大511文字) | — |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。このポリシーは、フェデレーション ユーザー認証用のブローカーURLを設定します。認証ブローカーのURLを「https://アドレス:ポート/auth」の形式で入力します。この設定は、Connection Managerの認証ブローカーURLを上書きします。
ロスレス構築
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
pcoip.enable_build_to_lossless |
0(オフ)、1(オン) | オフ |
この設定はただちに有効になります。PCoIPプロトコルのロスレス構築機能をオフまたはオンにします。この機能は、初期設定でオフになっています。
ロスレス構築がオフの場合、画像およびその他のデスクトップ コンテンツはロスレス状態では構築されません。帯域幅の制約があるネットワーク環境では、ロスレス構築をオフにすることで、帯域幅を節約できます。ロスレス構築は、画像およびデスクトップ コンテンツがロスレス状態で構築される必要がある環境で推奨されます。
クリップボードのリダイレクション
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
pcoip.server_clipboard_state |
0—両方向で無効 1—両方向で有効 2—クライアントからエージェントに対してのみ有効 3—エージェントからクライアントに対してのみ有効 |
— |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。クリップボードのリダイレクションが許可される方向を決定します。次のどれかの値を選択できます。
- 両方向で無効
- 両方向で有効(初期設定)
- クライアントからエージェントに対してのみ有効(クライアント システムからホスト デスクトップへのコピーおよび貼り付けのみを許可)
- エージェントからクライアントに対してのみ有効(ホスト デスクトップからクライアント システムへのコピーおよび貼り付けのみを許可)
クリップボードのリダイレクションは、仮想チャネルとして実装されています。仮想チャネルが無効にされている場合、クリップボードのリダイレクションは機能しません。
コラボレーション
ディレクティブ | オプション | 範囲 | 増分 | 初期設定 |
---|---|---|---|---|
pcoip.enable_collaboration |
0(オフ)、1(オン) | オフ | ||
pcoip.max_collaborators |
1~5 | 1 | 5 | |
pcoip.collaboration_udpport |
1~65535 | 1 | 64172 |
この設定は、Agentを再起動した時に有効になります。このポリシーは、ユーザー コラボレーションを有効または無効にします。構成されていない場合、ユーザー コラボレーションは初期設定で無効になります。
初期設定の最大許容コラボレーター数は5です。
コラボレーター セッション用の初期設定のUDP開始ポートは64172です。別の開始ポートを使用する場合、PCoIPトラフィックが新しいポートに到達できるよう、ファイアウォール ルールを調整してください。
コラボレーターが複数の場合、コラボレーター セッション用に追加のUDPポートが必要です。たとえば、2番目のコラボレーターが接続する際には、ホスト上の次の空きUDPポートが開かれます。
コラボレーションの入力制御
ディレクティブ | オプション | 範囲 | 増分 | 初期設定 |
---|---|---|---|---|
pcoip.enable_collaboration_input_control |
0(オフ)、1(オン) | オフ | ||
pcoip.collaboration_input_control_timeout |
100~10000 | 100 | 3000 |
この設定は、次のPCoIPセッションを開始した時に有効になります。このポリシーは、コラボレーターからの入力制御を有効または無効にします。構成されていない場合、コラボレーションの入力制御は初期設定で無効になります。
入力制御タイムアウトは、入力制御を許可されたユーザーがホストの入力制御を取得するまでの待ち時間を指定します。現在の入力オーナーだけが、マウス、キーボード、およびタッチ入力をホストに送信する権限を持ちます。
接続アドレス
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
pcoip.connection_address |
文字列(最大511文字) | — |
pcoip.client_connection_address |
文字列(最大511文字) | — |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。これを構成することで、エージェントまたはクライアントがPCoIPセッションで使用するIPv4またはIPv6アドレスを制御できます。
「Connection address」は、エージェントがPCoIPセッションで使用するIPアドレスを制御します。
「Client connection address」は、クライアントがPCoIPセッションを確立する際に使用するように指示されるIPアドレスを制御します。
通常の状況では、これらの値はどちらも設定する必要はありません。
デスクトップ環境
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
pcoip.desktop_session |
文字列(最大511文字) | — |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。/usr/share/xsessions/*.desktopから起動されるデスクトップ環境を選択します。初期値は、存在する場合は「kde-plasma」で、これが存在しない場合は、/usr/share/xsessionsに記述されたセッションのうちアルファベット順で最初のものです。
この設定は、既存のデスクトップ セッションが(再起動またはログ アウトにより)終了した後でのみ有効になります。
免責事項付きの認証を有効にする
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
pcoip.enable_disclaimer_auth |
0(オフ)、1(オン) | オフ |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。この設定を有効にすると、直接接続を通じて接続しようとするユーザーに対して、認証の前に免責事項が表示されます。免責事項に同意しない場合、ユーザーは接続できません。
免責事項ファイルは、/etc/pcoip-agent/disclaimers/に存在し、「pcoip」システム ユーザーから読み取り可能である必要があります。ファイル名はロケールと同じにします。たとえば、en_US.txtはen_US用、ko_KR.txtはko_KR用です。ネゴシエートされたロケールに一致するファイルが存在しない場合、en_USがフォールバックとして用いられます。免責事項テキストが見つからない場合、空白の免責事項が表示されます。
PCoIPセッションでUSBを有効/無効にする
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
pcoip.enable_usb |
0(オフ)、1(オン) | オン |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。PCoIPセッションでUSBサポートを有効にするかどうかを決定します。この設定が構成されていない場合、USBは初期設定で有効になります。 USBデバイス ルール設定で制限が構成されていない限り、初期設定ではすべてのデバイスがサポートされます。
PCoIPセッションでオーディオを有効/無効にする
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
pcoip.enable_audio |
0(オフ)、1(オン) | オン |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。PCoIPセッションでオーディオを有効にするかどうかを決定します。両方のエンドポイントでオーディオが有効になっている必要があります。この設定が有効の場合、PCoIPオーディオが許可されます。無効の場合、PCoIPオーディオは無効になります。この設定が構成されていない場合、オーディオは初期設定で有効になります。
相対マウスのサポートを有効/無効にする
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
pcoip.enable_relative_mouse |
0(オフ)、1(オン) | オン |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。PCoIPセッション中に、該当する場合、相対マウス座標が使用できるかどうかを決定します。初期設定では、この設定は有効になっています。
ローカル カーソルを非表示にする
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
pcoip.disable_locally_rendered_cursor |
0(オフ)、1(オン) | オフ |
この設定はただちに有効になります。この設定を有効にすると、クライアントのローカル カーソルは非表示になります。これにより、ホスト環境内にホストが描画したカーソルが存在する場合のカーソルの重複の問題が解決される可能性がありますが、カーソルがまったく表示されなくなる場合もあります。この設定を有効にすると、マウスの動きに、ネットワークのレイテンシおよびビデオ処理時間に伴う遅れが生じることがあります。初期設定では、この設定は無効になっており、ローカル カーソルが使用されます。これにより、ユーザー操作の応答性が高まります。
ホスト キーの自動リピート
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
pcoip.use_host_autorepeat |
0—無効(初期設定) 1—ホスト生成の自動リピートおよびクライアントのリピート速度を使用する(Zero Clientのみ) 2—ホスト生成の自動リピートおよびホストのリピート速度を使用する |
— |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。これを構成すると、ホスト生成のキーの自動リピートを有効または無効にすることができます。構成されていないか無効の場合、キーの自動リピートはクライアント主導で行われます。
ライセンス サーバーのURL
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
pcoip.license_server_path |
文字列(最大511文字) | — |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。このポリシーは、ライセンス サーバーのパスを設定します。ライセンス サーバーのパスを「https://アドレス:ポート/リクエスト」または「http://アドレス:ポート/リクエスト」の形式で入力します。
最大PCoIPセッション帯域幅
ディレクティブ | 範囲 | 増分 | 初期設定 |
---|---|---|---|
pcoip.max_link_rate |
104~900000 | 100 | 900000 |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。PCoIPセッションの最大帯域幅をキロビット毎秒で指定します。帯域幅には、画像、オーディオ、仮想チャネル、USB、および制御のPCoIPトラフィックがすべて含まれます。
この値は、エンドポイントが接続されているリンクの総容量に基づき、予想される同時PCoIPセッションの数を考慮して設定します。たとえば、シングル ユーザーVDI構成(単一のPCoIPセッション)で4 Mbit/sのインターネット接続を通じて接続する場合、この値を4 Mbit(またはその他のネットワーク トラフィックを考慮してこれより10%小さい値)に設定します。
この値を設定すると、エージェントがリンク容量より高いレートで送信しようとして、過大なパケット ロスやユーザー エクスペリエンスの低下を招くのを防ぐことができます。この値は対称的です。クライアントおよびエージェントの両方が、クライアント側およびエージェント側で設定された2つの値のうち小さい方を使用するよう強制されます。たとえば、クライアント側で4 Mbit/sの最大帯域幅を設定した場合、エージェントもこれより低いレートで送信することを強制されます。
この設定がエンドポイントで無効または構成されていない場合、エンドポイントでは帯域幅の制約は課されません。この設定が構成されている場合、設定はエンドポイントの最大帯域幅制約(キロビット毎秒)として使用されます。
この設定が構成されていない場合の初期設定値は、900000キロビット毎秒です。
この設定はエージェントおよびクライアントに適用されます。2つのエンドポイントの設定が異なる場合、小さい方の値が用いられます。
PCoIPセキュリティ証明書設定
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
pcoip.ssl_cert_type |
1—証明書ストレージから 2—一意の自己署名証明書を生成 0—可能な場合は証明書ストレージから。そうでない場合は生成 |
— |
pcoip.ssl_cert_min_key_length |
1024—1024ビット 2048—2048ビット 3072—3072ビット 4096—4096ビット |
— |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。PCoIP関連の通信を保護するために、証明書が用いられます。PCoIPコンポーネントによる証明書の選択は、証明書の種類およびキーの長さに基づきます。証明書が作成または選択されていない場合、PCoIPセッションを確立できません。
[How the PCoIP agent chooses the certificate...]オプションで選択された値および、適切な証明書が利用できるかどうかに応じて、PCoIPコンポーネントは、証明書ストレージからCAの署名付き証明書を取得するか、メモリ上の自己署名証明書を生成します。
CAの署名付き証明書がPCoIPコンポーネントから読み込み可能であるためには、証明書が/etc/pcoip-agent/ssl-certsにある3つの.pemファイルに保存されており、ファイルの所有者がpcoipユーザーで、ファイルの読み取りが所有者ユーザーだけに許可されている必要があります。
-
pcoip-key.pemには、ロックされていないRSAキーが含まれる必要があります
-
pcoip-cert.pemには、pcoip.pem内のキーに署名する証明書が含まれる必要があります
-
pcoip-cacert.pemには、pcoip-cert.pem内の証明書を検証するCA証明書チェーンが含まれる必要があります。
注:自己署名証明書の長さは3072ビットです。
CA署名付き証明書の最小のキーの長さ(ビット数)を選択します。証明書のキーの長さが長いと、より多くの計算リソースを必要とし、パフォーマンスが低下する可能性がありますが、セキュリティは向上します。証明書のキーの長さが短いと、パフォーマンスが向上する代わりに、セキュリティは低下します。
注:証明書の作成および展開の手順について詳しくは、Teradiciのドキュメントを参照してください。
PCoIPセキュリティ設定
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
pcoip.tls_cipher_blacklist |
文字列(最大1023文字) | — |
この設定は、PCoIPエンドポイントで使用される暗号スイートを制御します。変更はエージェントの再起動後に反映されます。この設定が無効または構成されていない場合、サポートされるすべての暗号スイートが接続に使用できます。 実際に使用される暗号スイートは、ここで構成された設定に基づいて、エンドポイント間でネゴシエートされます。エンドポイント間のネゴシエーションでは、より新しいバージョンのTLSと、より強度の高い暗号スイートが優先されます。サポートされる暗号スイートは次のとおりです。
- TLS_ECDHE_RSA_WITH_AES_256_GCM_SHA384
- TLS_DHE_RSA_WITH_AES_256_GCM_SHA384
- TLS_AES_256_GCM_SHA384
暗号スイートのブラック リスト: 特定の暗号スイートがネゴシエーション時に提示されないようにブロックすることができます。セミコロンで区切った暗号スイートのリストを入力する必要があります。
PCoIP USB許可および不許可デバイス ルール
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
pcoip.usb_auth_table |
23XXXXXX 2203XXXX |
23XXXXXX |
pcoip.usb_unauth_table |
2203XXXX | — |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。この設定は、PCoIPセッションでUSBの有効化/無効化に関する関連設定が有効にされており、PCoIPセッションで許可されるUSBデバイスと許可されないデバイスが指定されている場合のみ適用されます。 USB許可テーブルに記載されたデバイスだけがPCoIPセッションで許可されます。ただし、その後にUSB不許可テーブルに記載されることによって除外されたデバイスは許可されません。
最大50件のUSB許可ルールと、最大50件のUSB不許可ルールを定義できます。複数のルールは縦棒(|)文字で区切ります。PCoIPセッションでの許可/不許可ルールの最終的な数は、PCoIP ClientおよびAgentの間のネゴシエーションで決まります。一部のクライアントでは、USBルールの数が10件に制限されます。詳しくは、『PCoIP Agent Admin Guide』を参照してください。
各ルールは、ベンダーID(VID)および製品ID(PID)の組み合わせであるか、USBデバイスのクラスを記述します。クラス ルールは、デバイス クラス全体、1つのサブクラス、またはサブクラス内のプロトコルを許可または不許可にします。
VID/PIDの組み合わせルールの形式は、1xxxxyyyyです。ここで、xxxxは16進形式のVID、yyyyは16進形式のPIDです。たとえば、VID = 0x1a2b、PID = 0x3c4dのデバイスを許可またはブロックするルールは、11a2b3c4dです。
クラス ルールについては、次のどれかの形式を使用します。
すべてのUSBフォーマットを許可:23XXXXXX デバイスの例:23XXXXXX
USBフォーマットを許可:22classXXXX デバイスの例:22aaXXXX 特定のクラスID
特定のフォーマットを許可:21class-subclassXX サブクラスの例:21aabbXX
特定のフォーマットを許可:20class-subclass-protocol プロトコルの例:20aabbcc
たとえば、USB HID(マウスおよびキーボード)デバイス(クラスID 0x03)および大容量記憶装置デバイス(クラスID 0x08)を許可するUSB許可文字列は、2203XXXX|2208XXXXです。USB大容量記憶装置デバイス(クラスID 0x08)を不許可にするUSB不許可文字列は、2208XXXXです。
USB許可文字列が空白の場合は、どのUSBデバイスも許可されないことを示します。USB不許可文字列が空白の場合は、許可リストのUSBデバイスだけが許可されることを示します。
これらの設定が構成されていない場合、初期設定の動作では、すべてのデバイスが許可されます。
PCoIP Ultra
ディレクティブ | オプション | 範囲 | 増分 | 初期設定 |
---|---|---|---|---|
pcoip.enable_ultra |
0(オフ)、1(オン) | オン | ||
pcoip.ultra |
0—無効 1—CPU-Offload 2—GPU-Offload 3—Auto-Offload |
— | ||
pcoip.ultra_offload_mpps |
1~40 | 1 | 10 |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。この設定が無効の場合、PCoIP Ultraは使用されません。
-
PCoIP Ultra CPU-Offload - これらの最適化には、リモート ホストおよびクライアントの両方でCPUでのAVX2命令セットのサポートが必要であり、PCoIP Zero Clientでは使用できません。CPU-Offloadは、4K UHD解像度で30 fps(またはそれ以上)のビデオ再生が必要で、最高の画像品質/色精度が要求される場合に推奨されます。
-
PCoIP Ultra GPU-Offload - これらの最適化には、リモート ホストにNVENC対応のNVIDIAグラフィックス カードが必要です。GPU-Offloadは、ピクセル エンコードによるCPUへの影響を最小にすることが望ましい場合に推奨されます。
-
PCoIP Ultra Auto-Offload - この設定を有効にすると、PCoIPがCPU-OffloadモードとGPU-Offloadモードを自動的に切り替えます。初期設定では最高の画像忠実度を得るためにCPU-Offloadが使用され、表示処理の負荷が高くなると、フレーム レートを改善し、帯域幅を最適化するためにGPU-Offloadが用いられます。この設定は、リモート ホストおよびクライアント エンドポイントがCPU-OffloadおよびGPU-Offloadの両方に対応している場合のみ有効です。
PCoIP Ultra Offload MPPSは、PCoIP Ultra CPU-OffloadおよびPCoIP Ultra GPU-Offload間の遷移レートをメガピクセル毎秒(MPPS)で設定します。Auto-Offload条件では、PCoIP Ultraはピクセル レートが低い場合にCPU-Offloadを使用し、Offload MPPSでGPU-Offloadに切り替えます。この値を大きくすると、PCoIP Ultraは、より高いピクセル レートでGPU-Offloadに切り替えるようになり、値を小さくすると、より低いピクセル レートで遷移が起こるようになります。PCoIP Ultra Offload MPPSの初期設定値は10に設定されています。
PCoIPイベント ログの詳細レベル
ディレクティブ | 範囲 | 増分 | 初期設定 |
---|---|---|---|
pcoip.event_filter_mode |
0~3 | 1 | 2 |
この設定はただちに有効になります。PCoIPイベント ログの詳細レベルを、0(最も簡素)~3(最も詳細)の間で構成します。
PCoIP画像品質レベル
ディレクティブ | オプション | 範囲 | 増分 | 初期設定 |
---|---|---|---|---|
pcoip.minimum_image_quality |
30~100 | 10 | 40 | |
pcoip.maximum_initial_image_quality |
30~100 | 10 | 80 | |
pcoip.frame_rate_vs_quality_factor |
0~100 | 10 | 50 | |
pcoip.maximum_frame_rate |
0~60 | 1 | — | |
pcoip.yuv_chroma_subsampling |
0—4:4:4 1—4:2:0 |
— | ||
pcoip.use_client_img_settings |
0(オフ)、1(オン) | オフ |
この設定はただちに有効になります。ネットワークの輻輳時にPCoIPが画像を描画する方法を制御します。Minimum image Quality、Maximum initial image quality、およびMaximum frame rateの値の相互作用により、ネットワーク帯域幅が制限された環境での微調整が可能です。
Minimum image qualityの値は、帯域幅が制限された状況で、画像品質およびフレーム レートのバランスを取るために使用します。指定できる値は30~100です。初期設定値は40です。値が小さいほど高いフレーム レートが可能ですが、表示の品質が低下する可能性があります。値が大きいほど画像品質は高くなりますが、ネットワーク帯域幅が制限されている場合は、フレーム レートが低下する可能性があります。ネットワーク帯域幅の制約がない場合、PCoIPはこの値と無関係に最高品質を維持します。
Maximum initial image qualityの値は、表示画像の変化する領域の初期品質を制限することで、PCoIPが必要とするネットワーク帯域幅のピークを下げるために使用します。指定できる値は30~100です。初期設定値は80です。値が小さいほどコンテンツが変化した際の画像品質が低下し、必要なピーク帯域幅が減少します。値が大きいほどコンテンツが変化した際の画像品質が向上し、必要なピーク帯域幅が増加します。画像の変化しない領域は、この値と無関係に、プログレッシブにロスレス(完全)品質で構築されます。80以下の値を設定すると、利用可能な帯域幅が最も効率的に使用されます。
Minimum image qualityの値は、Maximum initial image qualityの値を超えることはできません。
Frame rate vs image qualityの値は、ネットワーク帯域幅が制限されている場合に、PCoIPセッション中に画像の鮮明さを動きの滑らかさよりも優先するために使用します。値が小さいほど滑らかさが優先され、値が大きいほど画像の鮮明さが優先されます。
Maximum frame rateの値は、1秒間の画面更新回数を制限することで、ユーザーあたりの平均消費帯域幅を管理するために使用します。指定できる値は、1~60フレーム毎秒です。値が大きいほど、帯域幅の消費は増えますが、ジッターが少なくなり、ビデオなどの変化する画像の遷移が滑らかになります。値が小さいほど、帯域幅の消費は減りますが、ジッターが増加します。
YUVクロマ サブサンプリングは、初期設定で4:2:0に設定されます。これは、クロマ サブサンプリングによって画像をさらに圧縮することで、色精度を下げる代わりに帯域幅の使用を減らす役割を果たします。4:2:0のサブサンプリングは、PCoIP Ultra GPU最適化との組み合わせでのみサポートされます。 ご注意ください:PCoIP Ultra GPU最適化による4:4:4のサブサンプリングはGPUに依存し、すべてのGPUでサポートされるわけではありません。サポートされない場合、PCoIPは4:2:0のサブサンプリングにフォールバックします。詳しくは、当社のサポート サイトを参照してください。
「Use image settings from zero client」は、「Minimum image quality」、「Maximum initial image quality」、「Maximum frame rate」、「Disable Build to Lossless」について、ホスト側でなくクライアント側の値を使用する場合に設定します。現時点では、クライアント側でこれらの設定をサポートするのは、Zero Clientファームウェア3.5以降のみです。
これらの画像品質値が適用されるのはソフト ホストのみで、ソフト クライアントには影響しません。
この設定が無効または構成されていない場合、初期設定値が使用されます。
PCoIPセッションのMTU
ディレクティブ | 範囲 | 増分 | 初期設定 |
---|---|---|---|
pcoip.mtu_size |
500~1500 | 1 | 1200 |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。PCoIPセッションのUDPパケットの最大転送単位(MTU)サイズを指定します。
MTUサイズには、IPおよびUDPパケット ヘッダーが含まれます。TCPについては、MTUは標準のMTU検出機構によって設定され、この設定には影響されません。最大MTUサイズは1500バイトです。最小MTUサイズは500バイトです。初期設定値は1200バイトです。
通常は、MTUサイズを変更する必要はありません。通常と異なるネットワーク セットアップのために、PCoIPパケットの断片化が起きる場合は、この値を変更します。
この設定はエージェントおよびクライアントに適用されます。2つのエンドポイントのMTUサイズ設定が異なる場合、小さい方のサイズが用いられます。
この設定が無効または構成されていない場合、クライアントは、初期設定値を使用してエージェントとのネゴシエーションを行います。
PCoIPセッションのオーディオ帯域幅制限
ディレクティブ | 範囲 | 増分 | 初期設定 |
---|---|---|---|
pcoip.audio_bandwidth_limit |
0~100000 | 1 | 512 |
この設定はただちに有効になります。PCoIPセッションで仮想デスクトップからクライアントへのオーディオ出力(音声再生)に使用できる最大オーディオ帯域幅を指定します。ネットワーク伝送のオーバーヘッドにより、この値の20~40%の帯域幅が追加で消費される可能性があります。
オーディオ処理は、オーディオに必要な帯域幅を監視し、帯域幅制限を超えずに最高の品質を提供するオーディオ圧縮アルゴリズムを選択します。
-
512 kbit/s以上 - 7.1サラウンド、高品質、圧縮オーディオ
-
384 kbit/s以上 - 5.1サラウンド、高品質、圧縮オーディオ
-
256 kbit/s以上 - ステレオ、高品質、圧縮オーディオ
-
48 kbit/s~255 kbit/s - FMラジオ品質からAMラジオ品質までの範囲のステレオ オーディオ
-
32 kbit/s~47 kbit/s - モノラルAMラジオまたは電話の品質
-
32 kbit/s以下 - オーディオ再生なし
この設定が構成されていない場合、初期設定で512 kbit/sのオーディオ帯域幅制限が構成され、選択されるオーディオ圧縮アルゴリズムを制約します。
古いファームウェアのZero Clientでは、オーディオ圧縮アルゴリズムの効率が低いため、同じオーディオ品質を実現するためにより大きい制限値を設定する必要があるか、あるいはファームウェアのアップグレードが必要な場合があります。
PCoIPセッションの帯域幅フロア
ディレクティブ | 範囲 | 増分 | 初期設定 |
---|---|---|---|
pcoip.device_bandwidth_floor |
0~100000 | 1 | — |
この設定はただちに有効になります。PCoIPセッションによって予約される帯域幅の下限値を、キロビット毎秒で指定します。
この設定は、エンドポイントの予想最小帯域幅伝送レートを構成します。この設定を使用してエンドポイントの帯域幅を予約した場合、セッションは帯域幅が利用可能になるのを待つ必要がないため、セッションの応答性が向上します。
すべてのエンドポイントの合計予約帯域幅が過大にならないように注意してください。構成内のすべての接続の帯域幅フロアの合計が、ネットワーク容量を超えないことを確認してください。
初期設定値は0であり、最小帯域幅は予約されません。この設定が無効または構成されていない場合、最小帯域幅は予約されません。
この設定はエージェントおよびクライアントに適用されますが、設定はそれが構成されたエンドポイントだけに影響します。
PCoIP統計の間隔
ディレクティブ | 範囲 | 増分 | 初期設定 |
---|---|---|---|
pcoip.server_statistics_interval_seconds |
0~65535 | 1 | — |
この設定はただちに有効になります。これを構成すると、PCoIPサーバー ログにパフォーマンス統計を記録する間隔を秒単位で設定できます。構成されていない場合、ログは初期設定で無効になります。
PCoIPトランスポート ヘッダー
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
pcoip.transport_session_priority |
1—高優先度 2—中優先度(初期設定) 3—低優先度 4—未定義の優先度 |
— |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。PCoIPトランスポート ヘッダーを構成します。
PCoIPトランスポート ヘッダーは、すべてのPCoIP UDPパケットに追加される32ビット長のヘッダーです(トランスポート ヘッダーが両方の側で有効/サポートされている場合のみ)。PCoIPトランスポート ヘッダーを使用することで、ネットワーク デバイスは、ネットワークの輻輳時の優先順位付け/QoSに関する決定を改善できます。トランスポート ヘッダーは初期設定で有効になっています。
PCoIPトランスポート ヘッダーで報告されるPCoIPセッションの優先度は、トランスポート セッションの優先度によって決まります。ネットワーク デバイスは、指定されたトランスポート セッションの優先度に基づいて、優先順位付け/QoSに関する決定を改善できます。 トランスポート セッションの優先度の値は、PCoIP AgentおよびClientの間でネゴシエートされます。 エージェントがトランスポート セッションの優先度の値(高、中、または低)を指定した場合、セッションではエージェントが指定したセッションの優先度が用いられます。 クライアントだけがトランスポート セッションの優先度(高、中、または低)を指定した場合、セッションではクライアントが指定したセッションの優先度が用いられます。 エージェントとクライアントのどちらもトランスポート セッションの優先度を指定しなかった場合(または「未定義の優先度」を指定した場合)、セッションでは初期設定でセッションの優先度中が用いられます。
PCoIP仮想チャネル
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
pcoip.enable_vchan |
1—リストにないすべての仮想チャネルを有効にする 2—リストにないすべての仮想チャネルを無効にする |
— |
pcoip.vchan_list |
文字列(最大255文字) | — |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。PCoIPセッション経由で動作できる仮想チャネルと動作できない仮想チャネルを指定します。
操作のモードには、以下の2つがあります。
- 以外のすべての仮想チャネルを有効にする(初期設定)
- 以外のすべての仮想チャネルを無効にする
リストに含める仮想チャネルまたは含めない仮想チャネルを指定する際には、次の規則が適用されます。
- 空のリストは使用できます
- リスト内の複数の仮想チャネル名は、縦棒(|)文字で区切ります。例:channelA|channelB
- 仮想チャネル名に縦棒またはバックスラッシュ()文字が含まれる場合は、その前にバックスラッシュを置く必要があります。例:チャネル名「awk|ward\channel」は「awk|ward\channel」のように指定します(括弧は含めません)
- 1つのPCoIPセッションで使用できる仮想チャネルの数は最大15です
使用する仮想チャネルは、エージェントおよびクライアントの両方で有効にする必要があります。
リモート ライセンス サーバーへのプロキシ アクセス
ディレクティブ | オプション | 範囲 | 増分 | 初期設定 |
---|---|---|---|---|
pcoip.license_proxy_server |
文字列(最大511文字) | — | ||
pcoip.license_proxy_port |
0~65535 | 1 | — |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。ローカル ライセンス サーバーまたはクラウド ライセンス サーバーへのアクセスにプロキシが必要な場合、そのパラメーターをここに入力します。これらのパラメーターは、エージェントの起動時にのみ読み込まれます。
タイムゾーンのリダイレクション
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
pcoip.enable_timezone_redirect |
0(オフ)、1(オン) | オン |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。構成すると、タイムゾーンのリダイレクションを有効または無効にできます。構成されていない場合、タイムゾーンのリダイレクションは初期設定で有効になります。
ユーザー名の比較をスキップ
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
pcoip.skip_username_comparison |
0(オフ)、1(オン) | オフ |
この設定は、Agentを再起動した時に有効になります。ユーザーのデスクトップ環境を起動する際のユーザー名の比較をスキップするために使用します。これは、PAMスタックを使用しており、デスクトップのユーザーがログイン時に使用されるユーザー名と異なる場合のみ有効にしてください。
Xサーバーへのリモート アクセス
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
pcoip.allow_x_remoting |
0(オフ)、1(オン) | オフ |
この設定は、Agentを再起動したときに有効になります。これを構成することで、PCoIP Agentによって実行されるXサーバーへのリモート アクセスを有効または無効にすることができます。構成されていない場合、リモート アクセスは初期設定で無効になります。