Anyware Agentを構成したり、PCoIPプロトコルの動作をローカル ネットワークの条件に対して最適化したりするには、Windows GPO変数を調整します。
変数はadmxテンプレート ファイル内にあり、エージェント インストーラーによって自動的にインポートされます。
ドメイン コントローラー上のテンプレート ファイルは自動的にはインストールされません
ドメイン コントローラーではテンプレート ファイルは自動的にはインストールされません。ドメイン コントローラーのグループ ポリシー エディターに手動でファイルをインポートする必要があります。
注:IPv6アドレスに対応
Standard Agent for Windowsは、IPv6アドレスをサポートしています。IPv4モードとIPv6モードを切り替えるための構成は不要です。
PCoIP GPO変数を変更する
PCoIPの設定はすべてこの手順で構成できます。構成可能な設定について詳しくは、次のセクションで説明します。
PCoIPセッション変数を変更するには、以下の操作を行います。
-
エージェント マシンで[ローカル グループ ポリシー エディター]を開きます。
- 「gpedit.msc」と入力してからEnterを押します。
-
左のペインで[管理用テンプレート]→[PCoIP Session Variables]に移動します。
構成可能な変数が右のペインに表示されます。
-
構成するGPOをダブルクリックして、変数の構成ウィンドウを開き、以下の操作を行います。
-
[Enabled]を選択してこのPCoIP設定を有効にします。
-
設定に対して使用可能なパラメーターを構成します。
-
[OK]をクリックしてGPOの構成ウィンドウを閉じます。
-
-
すべてのポリシーが設定されるまで手順3を繰り返します。
-
[ローカル グループ ポリシー エディター]を閉じます。
注:変更には新しいPCoIP接続が必要です
変更が有効になるのは、デスクトップへの次のPCoIP接続からです。
H.264ハードウェア デコードの要件
H.264ハードウェア デコードを使用するには、Graphics AgentにPCoIP Ultra GPU-OffloadをサポートするNVIDIAグラフィックス カードが装備されており、PCoIP Ultraの設定がGPU-OffloadまたはAuto-Offloadに設定されている必要があります。
注:初期設定値
既存のPCoIP Ultra構成が存在しない環境の場合、PCoIP Ultraは初期設定で「Auto-Offload」を使用し、YUVクロマ サブサンプリングは初期設定で4:2:0になります。
次のNVIDIAグラフィックス カードがサポートされます。
- NVIDIA Quadro P400
- NVIDIA GeForce RTX 3060
NVENCをサポートするNVIDIA GPUはすべて動作すると思われますが、テストはされていません。
構成可能な設定
Standard Agent for Windowsでは次の設定が構成可能です。これらの設定の変更方法について詳しくは、「Anyware Agentを構成する」を参照してください。
認証ブローカーURL
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
Authentication broker url |
文字列(最大511文字) | — |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。このポリシーは、フェデレーション ユーザー認証用のブローカーURLを設定します。認証ブローカーのURLを「https://アドレス:ポート/auth」の形式で入力します。この設定は、Connection Managerの認証ブローカーURLを上書きします。
ロスレス構築
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
Enable build to lossless |
チェック(オン)、クリア(オフ) | オフ |
この設定はただちに有効になります。PCoIPプロトコルのロスレス構築機能をオフまたはオンにします。この機能は、初期設定でオフになっています。
この設定が無効または構成されていない場合、ロスレス構築機能はオフになり、画像およびその他のデスクトップ コンテンツはロスレス状態では構築されません。帯域幅の制約があるネットワーク環境では、ロスレス構築機能をオフにすることで、帯域幅を節約できます。この設定がEnabledの場合、ロスレス構築機能がオンになります。これは、画像およびデスクトップ コンテンツがロスレス状態で構築される必要がある環境で推奨されます。
クリップボードのリダイレクション
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
Server clipboard state |
両方向で無効 両方向で有効 クライアントからエージェントに対してのみ有効 エージェントからクライアントに対してのみ有効 |
— |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。クリップボードのリダイレクションが許可される方向を決定します。次のどれかの値を選択できます。
- 両方向で無効
- 両方向で有効(初期設定)
- クライアントからエージェントに対してのみ有効(クライアント システムからホスト デスクトップへのコピーおよび貼り付けのみを許可)
- エージェントからクライアントに対してのみ有効(ホスト デスクトップからクライアント システムへのコピーおよび貼り付けのみを許可)
クリップボードのリダイレクションは、仮想チャネルとして実装されています。仮想チャネルが無効にされている場合、クリップボードのリダイレクションは機能しません。
この設定が無効または構成されていない場合、初期設定値は[両方向で有効]です。
コラボレーション
ディレクティブ | オプション | 範囲 | 増分 | 初期設定 |
---|---|---|---|---|
Enable collaboration |
チェック(オン)、クリア(オフ) | オフ | ||
Max collaborators |
1~5 | 1 | 5 | |
Collaboration udpport |
1~65535 | 1 | 64172 |
この設定は、Agentを再起動した時に有効になります。このポリシーは、ユーザー コラボレーションを有効または無効にします。構成されていない場合、ユーザー コラボレーションは初期設定で無効になります。
初期設定の最大許容コラボレーター数は5です。
コラボレーター セッション用の初期設定のUDP開始ポートは64172です。別の開始ポートを使用する場合、PCoIPトラフィックが新しいポートに到達できるよう、ファイアウォール ルールを調整してください。
コラボレーターが複数の場合、コラボレーター セッション用に追加のUDPポートが必要です。たとえば、2番目のコラボレーターが接続する際には、ホスト上の次の空きUDPポートが開かれます。
コラボレーションの入力制御
ディレクティブ | オプション | 範囲 | 増分 | 初期設定 |
---|---|---|---|---|
Enable collaboration input control |
チェック(オン)、クリア(オフ) | オフ | ||
Collaboration input control timeout |
100~10000 | 100 | 3000 |
この設定は、次のPCoIPセッションを開始した時に有効になります。このポリシーは、コラボレーターからの入力制御を有効または無効にします。構成されていない場合、コラボレーションの入力制御は初期設定で無効になります。
入力制御タイムアウトは、入力制御を許可されたユーザーがホストの入力制御を取得するまでの待ち時間を指定します。現在の入力オーナーだけが、マウス、キーボード、およびタッチ入力をホストに送信する権限を持ちます。
接続アドレス
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
Connection address |
文字列(最大511文字) | — |
Client connection address |
文字列(最大511文字) | — |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。これを構成することで、エージェントまたはクライアントがPCoIPセッションで使用するIPv4またはIPv6アドレスを制御できます。
「Connection address」は、エージェントがPCoIPセッションで使用するIPアドレスを制御します。
「Client connection address」は、クライアントがPCoIPセッションを確立する際に使用するように指示されるIPアドレスを制御します。
通常の状況では、これらの値はどちらも設定する必要はありません。
デスクサイド モード
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
Enable deskside |
チェック(オン)、クリア(オフ) | オフ |
Enable deskside screen blanking |
チェック(オン)、クリア(オフ) | オン |
Enable deskside input blocking |
チェック(オン)、クリア(オフ) | オン |
Enable deskside local display restoration |
チェック(オン)、クリア(オフ) | オン |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。デスクサイド モードは、Graphics Agent for Windowsでのみサポートされます。この設定が無効または構成されていない場合、デスクサイド モードは使用されません。これを構成できるのは、ディスプレイおよび入力デバイスが物理的に接続されているワークステーションPCoIP Graphics Agentのみです。
デスクサイド モードを有効にすると、次の追加機能の構成が可能になります。
-
画面の空白表示: 有効にすると、可能な場合、エージェント マシンに接続されているディスプレイがセッション中に非表示になり、セッションが終了すると元に戻ります。
-
入力ブロック: 有効にすると、エージェント マシンに物理的に接続されたデバイスからのマウスおよびキーボード アクセスがブロックされます。物理的に接続されたデバイスからの入力は、セッション終了時に回復されます。入力ブロック機能は、ワコム タブレットの動作に干渉する可能性があります。ワコム タブレットを使用する場合は、この機能を無効にすることをお勧めします。
-
セッション終了時のローカル ディスプレイの回復: 有効にすると、セッション終了時にディスプレイがセッション前の状態に戻されます。ローカル ディスプレイの回復は、NVIDIA GPUを使用するGraphics Agent for Windowsでのみサポートされます。
免責事項付きの認証を有効にする
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
Enable disclaimer auth |
チェック(オン)、クリア(オフ) | オフ |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。この設定を有効にすると、直接接続を通じて接続しようとするユーザーに対して、認証の前に免責事項が表示されます。免責事項に同意しない場合、ユーザーは接続できません。
免責事項ファイルは、%PROGRAMDATA%\Teradici\PCoIPAgent\disclaimersに置く必要があります。ファイル名はロケールと同じにします。たとえば、en_US.txtはen_US用、ko_KR.txtはko_KR用です。ネゴシエートされたロケールに一致するファイルが存在しない場合、en_USがフォールバックとして用いられます。免責事項テキストが見つからない場合、空白の免責事項が表示されます。
PCoIPコントロール パネルを有効にする
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
Control panel |
チェック(オン)、クリア(オフ) | — |
この設定は、Agentを再起動した時に有効になります。このポリシーは、PCoIPコントロール パネルを有効または無効にします。有効にした場合、PCoIPコントロール パネルが実行され、無効にした場合、コントロール パネルは実行されません。 構成されていない場合、初期設定では実行されます。
PCoIPセッションでUSBを有効/無効にする
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
Enable usb |
チェック(オン)、クリア(オフ) | オン |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。PCoIPセッションでUSBサポートを有効にするかどうかを決定します。この設定が構成されていない場合、USBは初期設定で有効になります。 USBデバイス ルール設定で制限が構成されていない限り、初期設定ではすべてのデバイスがサポートされます。
PCoIPセッションでオーディオを有効/無効にする
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
Enable audio |
チェック(オン)、クリア(オフ) | オン |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。PCoIPセッションでオーディオを有効にするかどうかを決定します。両方のエンドポイントでオーディオが有効になっている必要があります。この設定が有効の場合、PCoIPオーディオが許可されます。無効の場合、PCoIPオーディオは無効になります。この設定が構成されていない場合、オーディオは初期設定で有効になります。
相対マウスのサポートを有効/無効にする
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
Enable relative mouse |
チェック(オン)、クリア(オフ) | オン |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。PCoIPセッション中に、該当する場合、相対マウス座標が使用できるかどうかを決定します。初期設定では、この設定は有効になっています。
信頼されるドメインのチェックを有効/無効にする
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
Enable trusted domain check |
チェック(オン)、クリア(オフ) | オフ |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。その目的は、ユーザー認証の際に指定されたドメインの追加のセキュリティ チェックを許可することです。初期設定では、この設定は無効になっており、指定されたドメインが信頼できるかどうかの検証は行われません。有効にした場合、ユーザー認証時に使用されるドメインが信頼できるかどうかが検証されます。
ローカル カーソルを非表示にする
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
Disable locally rendered cursor |
チェック(オン)、クリア(オフ) | オフ |
この設定はただちに有効になります。この設定を有効にすると、クライアントのローカル カーソルは非表示になります。これにより、ホスト環境内にホストが描画したカーソルが存在する場合のカーソルの重複の問題が解決される可能性がありますが、カーソルがまったく表示されなくなる場合もあります。この設定を有効にすると、マウスの動きに、ネットワークのレイテンシおよびビデオ処理時間に伴う遅れが生じることがあります。初期設定では、この設定は無効になっており、ローカル カーソルが使用されます。これにより、ユーザー操作の応答性が高まります。
ライセンス サーバーのURL
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
License server path |
文字列(最大511文字) | — |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。このポリシーは、ライセンス サーバーのパスを設定します。ライセンス サーバーのパスを「https://アドレス:ポート/リクエスト」または「http://アドレス:ポート/リクエスト」の形式で入力します。
最大PCoIPセッション帯域幅
ディレクティブ | 範囲 | 増分 | 初期設定 |
---|---|---|---|
Max link rate |
104~900000 | 100 | 900000 |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。PCoIPセッションの最大帯域幅をキロビット毎秒で指定します。帯域幅には、画像、オーディオ、仮想チャネル、USB、および制御のPCoIPトラフィックがすべて含まれます。
この値は、エンドポイントが接続されているリンクの総容量に基づき、予想される同時PCoIPセッションの数を考慮して設定します。たとえば、シングル ユーザーVDI構成(単一のPCoIPセッション)で4 Mbit/sのインターネット接続を通じて接続する場合、この値を4 Mbit(またはその他のネットワーク トラフィックを考慮してこれより10%小さい値)に設定します。
この値を設定すると、エージェントがリンク容量より高いレートで送信しようとして、過大なパケット ロスやユーザー エクスペリエンスの低下を招くのを防ぐことができます。この値は対称的です。クライアントおよびエージェントの両方が、クライアント側およびエージェント側で設定された2つの値のうち小さい方を使用するよう強制されます。たとえば、クライアント側で4 Mbit/sの最大帯域幅を設定した場合、エージェントもこれより低いレートで送信することを強制されます。
この設定がエンドポイントで無効または構成されていない場合、エンドポイントでは帯域幅の制約は課されません。この設定が構成されている場合、設定はエンドポイントの最大帯域幅制約(キロビット毎秒)として使用されます。
この設定が構成されていない場合の初期設定値は、900000キロビット毎秒です。
この設定はエージェントおよびクライアントに適用されます。2つのエンドポイントの設定が異なる場合、小さい方の値が用いられます。
PCoIPセキュリティ証明書設定
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
SSL cert type |
証明書ストレージから 一意の自己署名証明書を生成 可能な場合は証明書ストレージから。そうでない場合は生成 |
— |
Cert store name |
文字列(最大255文字) | MY |
SSL cert min key length |
1024ビット 2048ビット 3072ビット 4096ビット |
— |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。このポリシーは、証明書の処理を指示します。
PCoIP関連の通信を保護するために、証明書が用いられます。PCoIPコンポーネントが証明書を選択する方法は、証明書の種類、証明書ストア(「証明書ストレージ」と呼ばれる)の名前、およびキーの長さに基づいて決まります。証明書が作成または選択されていない場合、PCoIPセッションを確立できません。
「How the PCoIP agent chooses the certificate...」オプションで選択された値および、適切な証明書が利用できるかどうかに応じて、PCoIPコンポーネントは、Windows証明書ストアからCAの署名付き証明書を取得するか、メモリ上の自己署名証明書を生成します。
CAの署名付き証明書が保存されているWindows証明書ストアの名前を指定します。初期設定は「MY」ストアです(Management Consoleでは「個人」と表示されます)。Windows証明書ストアで、CAの署名付き証明書のフレンドリ名を「PCoIP」に設定します。
CA証明書は、「信頼されたルート証明機関」ストア(「ROOT」と呼ばれる場合もあります)に保存する必要があります。
Windows証明書ストアからCAの署名付き証明書を選択するための最小のキーの長さ(ビット数)を選択します。証明書のキーの長さが長いと、より多くの計算リソースを必要とし、パフォーマンスが低下する可能性がありますが、セキュリティは向上します。証明書のキーの長さが短いと、パフォーマンスが向上する代わりに、セキュリティは低下します。
注:証明書の作成および展開の手順について詳しくは、Teradiciのドキュメントを参照してください。
PCoIPセキュリティ設定
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
TLS cipher blacklist |
文字列(最大1023文字) | — |
この設定は、PCoIPエンドポイントで使用される暗号スイートを制御します。変更はエージェントの再起動後に反映されます。この設定が無効または構成されていない場合、サポートされるすべての暗号スイートが接続に使用できます。 実際に使用される暗号スイートは、ここで構成された設定に基づいて、エンドポイント間でネゴシエートされます。エンドポイント間のネゴシエーションでは、より新しいバージョンのTLSと、より強度の高い暗号スイートが優先されます。サポートされる暗号スイートは次のとおりです。
- TLS_ECDHE_RSA_WITH_AES_256_GCM_SHA384
- TLS_DHE_RSA_WITH_AES_256_GCM_SHA384
- TLS_AES_256_GCM_SHA384
暗号スイートのブラック リスト: 特定の暗号スイートがネゴシエーション時に提示されないようにブロックすることができます。セミコロンで区切った暗号スイートのリストを入力する必要があります。
PCoIP USB許可および不許可デバイス ルール
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
Usb auth table |
23XXXXXX 2203XXXX |
23XXXXXX |
Usb unauth table |
2203XXXX | — |
この設定は、PCoIPセッションで使用を許可されるUSBデバイスおよび許可されないデバイスを指定します。この設定の変更は、次に開始するセッションから有効になります。
この設定を構成しないか無効にした場合、初期設定の動作ではすべてのデバイスが許可されます。
この設定が有効の場合、USB許可テーブルに記載されたデバイスだけがPCoIPセッションで許可されます。ただし、その後にUSB不許可テーブルに記載されることによって除外されたデバイスは許可されません。
この設定が有効で、USB許可文字列が空白の場合、許可されるUSBデバイスはありません。USB不許可文字列が空白の場合は、許可リストのUSBデバイスだけが許可されることを示します。
最大50件のUSB許可ルールと、最大50件のUSB不許可ルールを定義できます。複数のルールは縦棒(|)文字で区切ります。PCoIPセッションでの許可/不許可ルールの最終的な数は、PCoIP ClientおよびAgentの間のネゴシエーションで決まります。一部のクライアントでは、USBルールの数が10件に制限されます。詳しくは、『PCoIP Agent Admin Guide』を参照してください。
各ルールは、ベンダーID(VID)および製品ID(PID)の組み合わせであるか、USBデバイスのクラスを記述します。クラス ルールは、デバイス クラス全体、1つのサブクラス、またはサブクラス内のプロトコルを許可または不許可にします。
VID/PIDの組み合わせルールの形式は、1xxxxyyyyです。ここで、xxxxは16進形式のVID、yyyyは16進形式のPIDです。たとえば、VID = 0x1a2b、PID = 0x3c4dのデバイスを許可またはブロックするルールは、11a2b3c4dです。
クラス ルールについては、次のどれかの形式を使用します。
すべてのUSBフォーマットを許可:23XXXXXX すべてのデバイスを許可する例:23XXXXXX
USBフォーマットを許可:22classXXXX クラスの例:22aaXXXX
特定のフォーマットを許可:21class-subclassXX サブクラスの例:21aabbXX
特定のフォーマットを許可:20class-subclass-protocol プロトコルの例:20aabbcc
たとえば、USB HID(マウスおよびキーボード)デバイス(クラスID 0x03)および大容量記憶装置デバイス(クラスID 0x08)を許可するUSB許可文字列は、2203XXXX|2208XXXXです。USB大容量記憶装置デバイス(クラスID 0x08)を不許可にするUSB不許可文字列は、2208XXXXです。
PCoIP Ultra
ディレクティブ | オプション | 範囲 | 増分 | 初期設定 |
---|---|---|---|---|
Enable ultra |
チェック(オン)、クリア(オフ) | オン | ||
Ultra |
無効 CPU-Offload GPU-Offload Auto-Offload |
— | ||
Ultra offload mpps |
1~40 | 1 | 10 |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。この設定が無効の場合、PCoIP Ultraは使用されません。
-
PCoIP Ultra CPU-Offload - これらの最適化には、リモート ホストおよびクライアントの両方でCPUでのAVX2命令セットのサポートが必要であり、PCoIP Zero Clientでは使用できません。CPU-Offloadは、4K UHD解像度で30 fps(またはそれ以上)のビデオ再生が必要で、最高の画像品質/色精度が要求される場合に推奨されます。
-
PCoIP Ultra GPU-Offload - これらの最適化には、リモート ホストにNVENC対応のNVIDIAグラフィックス カードが必要です。GPU-Offloadは、ピクセル エンコードによるCPUへの影響を最小にすることが望ましい場合に推奨されます。
-
PCoIP Ultra Auto-Offload - この設定を有効にすると、PCoIPがCPU-OffloadモードとGPU-Offloadモードを自動的に切り替えます。初期設定では最高の画像忠実度を得るためにCPU-Offloadが使用され、表示処理の負荷が高くなると、フレーム レートを改善し、帯域幅を最適化するためにGPU-Offloadが用いられます。この設定は、リモート ホストおよびクライアント エンドポイントがCPU-OffloadおよびGPU-Offloadの両方に対応している場合のみ有効です。
PCoIP Ultra Offload MPPSは、PCoIP Ultra CPU-OffloadおよびPCoIP Ultra GPU-Offload間の遷移レートをメガピクセル毎秒(MPPS)で設定します。Auto-Offload条件では、PCoIP Ultraはピクセル レートが低い場合にCPU-Offloadを使用し、Offload MPPSでGPU-Offloadに切り替えます。この値を大きくすると、PCoIP Ultraは、より高いピクセル レートでGPU-Offloadに切り替えるようになり、値を小さくすると、より低いピクセル レートで遷移が起こるようになります。PCoIP Ultra Offload MPPSの初期設定値は10に設定されています。
PCoIPイベント ログの詳細レベル
ディレクティブ | 範囲 | 増分 | 初期設定 |
---|---|---|---|
Event filter mode |
0~3 | 1 | 2 |
この設定はただちに有効になります。このポリシーでは、PCoIPイベント ログの詳細レベルを、0(最も簡素)~3(最も詳細)の間で構成できます。
このポリシーが無効または構成されていない場合、イベント ログの詳細レベルは初期設定で2に設定されます。このポリシーが構成されている場合、この設定によって上記のように詳細レベルが制御されます。
PCoIP画像品質レベル
ディレクティブ | オプション | 範囲 | 増分 | 初期設定 |
---|---|---|---|---|
Minimum image quality |
30~100 | 10 | 40 | |
Maximum initial image quality |
30~100 | 10 | 80 | |
Frame rate vs quality factor |
0~100 | 10 | 50 | |
Maximum frame rate |
0~60 | 1 | — | |
Yuv chroma subsampling |
4:4:4 4:2:0 |
— | ||
Use client img settings |
チェック(オン)、クリア(オフ) | オフ |
この設定はただちに有効になります。ネットワークの輻輳時にPCoIPが画像を描画する方法を制御します。Minimum image Quality、Maximum initial image quality、およびMaximum frame rateの値の相互作用により、ネットワーク帯域幅が制限された環境での微調整が可能です。
Minimum image qualityの値は、帯域幅が制限された状況で、画像品質およびフレーム レートのバランスを取るために使用します。指定できる値は30~100です。初期設定値は40です。値が小さいほど高いフレーム レートが可能ですが、表示の品質が低下する可能性があります。値が大きいほど画像品質は高くなりますが、ネットワーク帯域幅が制限されている場合は、フレーム レートが低下する可能性があります。ネットワーク帯域幅の制約がない場合、PCoIPはこの値と無関係に最高品質を維持します。
Maximum initial image qualityの値は、表示画像の変化する領域の初期品質を制限することで、PCoIPが必要とするネットワーク帯域幅のピークを下げるために使用します。指定できる値は30~100です。初期設定値は80です。値が小さいほどコンテンツが変化した際の画像品質が低下し、必要なピーク帯域幅が減少します。値が大きいほどコンテンツが変化した際の画像品質が向上し、必要なピーク帯域幅が増加します。画像の変化しない領域は、この値と無関係に、プログレッシブにロスレス(完全)品質で構築されます。80以下の値を設定すると、利用可能な帯域幅が最も効率的に使用されます。
Minimum image qualityの値は、Maximum initial image qualityの値を超えることはできません。
Frame rate vs image qualityの値は、ネットワーク帯域幅が制限されている場合に、PCoIPセッション中に画像の鮮明さを動きの滑らかさよりも優先するために使用します。値が小さいほど滑らかさが優先され、値が大きいほど画像の鮮明さが優先されます。
Maximum frame rateの値は、1秒間の画面更新回数を制限することで、ユーザーあたりの平均消費帯域幅を管理するために使用します。指定できる値は、1~60フレーム毎秒です。値が大きいほど、帯域幅の消費は増えますが、ジッターが少なくなり、ビデオなどの変化する画像の遷移が滑らかになります。値が小さいほど、帯域幅の消費は減りますが、ジッターが増加します。
YUVクロマ サブサンプリングは、初期設定で4:2:0に設定されます。これは、クロマ サブサンプリングによって画像をさらに圧縮することで、色精度を下げる代わりに帯域幅の使用を減らす役割を果たします。4:2:0のサブサンプリングは、PCoIP Ultra GPU最適化との組み合わせでのみサポートされます。 ご注意ください:PCoIP Ultra GPU最適化による4:4:4のサブサンプリングはGPUに依存し、すべてのGPUでサポートされるわけではありません。サポートされない場合、PCoIPは4:2:0のサブサンプリングにフォールバックします。詳しくは、当社のサポート サイトを参照してください。
「Use image settings from zero client」は、「Minimum image quality」、「Maximum initial image quality」、「Maximum frame rate」、「Disable Build to Lossless」について、ホスト側でなくクライアント側の値を使用する場合に設定します。現時点では、クライアント側でこれらの設定をサポートするのは、Zero Clientファームウェア3.5以降のみです。
これらの画像品質値が適用されるのはソフト ホストのみで、ソフト クライアントには影響しません。
この設定が無効または構成されていない場合、初期設定値が使用されます。
PCoIPログの保持
ディレクティブ | 範囲 | 増分 | 初期設定 |
---|---|---|---|
Max log retention days |
7~100 | 1 | 30 |
この設定はただちに有効になります。このポリシーは、アーカイブされたPCoIPログの保持期間(日数)を設定します。 PCoIPログ ファイルは、定期的に%PROGRAMDATA%\Teradici\logs\ROTATEにアーカイブされます。 このポリシーが無効または構成されていない場合、30日間変更されていないアーカイブされたログは削除されます。 このポリシーが構成されている場合、設定は上記のように保持期間を制御します。
保持期間を構成するには、PowerShell 4.0以降が必要です。 それより古いバージョンのPowerShellがインストールされている場合、構成された設定と無関係に、初期設定の保持期間が用いられます。
PCoIPセッションのMTU
ディレクティブ | 範囲 | 増分 | 初期設定 |
---|---|---|---|
MTU size |
500~1500 | 1 | 1200 |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。PCoIPセッションのUDPパケットの最大転送単位(MTU)サイズを指定します。
MTUサイズには、IPおよびUDPパケット ヘッダーが含まれます。TCPについては、MTUは標準のMTU検出機構によって設定され、この設定には影響されません。最大MTUサイズは1500バイトです。最小MTUサイズは500バイトです。初期設定値は1200バイトです。
通常は、MTUサイズを変更する必要はありません。通常と異なるネットワーク セットアップのために、PCoIPパケットの断片化が起きる場合は、この値を変更します。
この設定はエージェントおよびクライアントに適用されます。2つのエンドポイントのMTUサイズ設定が異なる場合、小さい方のサイズが用いられます。
この設定が無効または構成されていない場合、クライアントは、初期設定値を使用してエージェントとのネゴシエーションを行います。
PCoIPセッションのSSOアクセス制御
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
Single sign on |
チェック(オン)、クリア(オフ) | — |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。PCoIPセッションへのシングル サインオン アクセス制御を有効/無効にします。
このポリシーが構成されていない場合、シングル サインオン アクセス制御は有効になります。
PCoIPセッションのオーディオ帯域幅制限
ディレクティブ | 範囲 | 増分 | 初期設定 |
---|---|---|---|
Audio bandwidth limit |
0~100000 | 1 | 512 |
この設定はただちに有効になります。PCoIPセッションで仮想デスクトップからクライアントへのオーディオ出力(音声再生)に使用できる最大オーディオ帯域幅を指定します。ネットワーク伝送のオーバーヘッドにより、この値の20~40%の帯域幅が追加で消費される可能性があります。
この設定は、クライアントから仮想デスクトップへのオーディオ入力(録音)には適用されません。また、この設定は、USBリダイレクションを通じて仮想デスクトップに接続されたUSBオーディオ デバイスにも影響しません。
オーディオ処理は、オーディオに必要な帯域幅を監視し、帯域幅制限を超えずに最高の品質を提供するオーディオ圧縮アルゴリズムを選択します。
-
512 kbit/s以上 - 7.1サラウンド、高品質、圧縮オーディオ
-
384 kbit/s以上 - 5.1サラウンド、高品質、圧縮オーディオ
-
256 kbit/s以上 - ステレオ、高品質、圧縮オーディオ
-
48 kbit/s~255 kbit/s - FMラジオ品質からAMラジオ品質までの範囲のステレオ オーディオ
-
32 kbit/s~47 kbit/s - モノラルAMラジオまたは電話の品質
-
32 kbit/s以下 - オーディオ再生なし
この設定が無効または構成されていない場合、初期設定で512 kbit/sのオーディオ帯域幅制限が構成され、選択されるオーディオ圧縮アルゴリズムを制約します。設定が構成された場合、値はキロビット毎秒(kbit/s)で解釈され、初期設定のオーディオ帯域幅制限は512 kbit/sです。
古いファームウェアのZero Clientでは、オーディオ圧縮アルゴリズムの効率が低いため、同じオーディオ品質を実現するためにより大きい制限値を設定する必要があるか、あるいはファームウェアのアップグレードが必要な場合があります。
PCoIPセッションの帯域幅フロア
ディレクティブ | 範囲 | 増分 | 初期設定 |
---|---|---|---|
Device bandwidth floor |
0~100000 | 1 | — |
この設定はただちに有効になります。PCoIPセッションによって予約される帯域幅の下限値を、キロビット毎秒で指定します。
この設定は、エンドポイントの予想最小帯域幅伝送レートを構成します。この設定を使用してエンドポイントの帯域幅を予約した場合、セッションは帯域幅が利用可能になるのを待つ必要がないため、セッションの応答性が向上します。
すべてのエンドポイントの合計予約帯域幅が過大にならないように注意してください。構成内のすべての接続の帯域幅フロアの合計が、ネットワーク容量を超えないことを確認してください。
初期設定値は0であり、最小帯域幅は予約されません。この設定が無効または構成されていない場合、最小帯域幅は予約されません。
この設定はエージェントおよびクライアントに適用されますが、設定はそれが構成されたエンドポイントだけに影響します。
PCoIP統計の間隔
ディレクティブ | 範囲 | 増分 | 初期設定 |
---|---|---|---|
Server statistics interval seconds |
0~65535 | 1 | — |
この設定はただちに有効になります。これを構成すると、PCoIPサーバー ログにパフォーマンス統計を記録する間隔を秒単位で設定できます。構成されていない場合、ログは初期設定で無効になります。
PCoIPトランスポート ヘッダー
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
Transport session priority |
高優先度 中優先度(初期設定) 低優先度 未定義の優先度 |
— |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。PCoIPトランスポート ヘッダーを構成します。
PCoIPトランスポート ヘッダーは、すべてのPCoIP UDPパケットに追加される32ビット長のヘッダーです(トランスポート ヘッダーが両方の側で有効/サポートされている場合のみ)。PCoIPトランスポート ヘッダーを使用することで、ネットワーク デバイスは、ネットワークの輻輳時の優先順位付け/QoSに関する決定を改善できます。トランスポート ヘッダーは初期設定で有効になっています。
PCoIPトランスポート ヘッダーで報告されるPCoIPセッションの優先度は、トランスポート セッションの優先度によって決まります。ネットワーク デバイスは、指定されたトランスポート セッションの優先度に基づいて、優先順位付け/QoSに関する決定を改善できます。 トランスポート セッションの優先度の値は、PCoIP AgentおよびClientの間でネゴシエートされます。 エージェントがトランスポート セッションの優先度の値(高、中、または低)を指定した場合、セッションではエージェントが指定したセッションの優先度が用いられます。 クライアントだけがトランスポート セッションの優先度(高、中、または低)を指定した場合、セッションではクライアントが指定したセッションの優先度が用いられます。 エージェントとクライアントのどちらもトランスポート セッションの優先度を指定しなかった場合(または「未定義の優先度」を指定した場合)、セッションでは初期設定でセッションの優先度中が用いられます。
PCoIP仮想チャネル
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
Enable vchan |
リストにないすべての仮想チャネルを有効にする リストにないすべての仮想チャネルを無効にする |
— |
Vchan list |
文字列(最大255文字) | — |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。PCoIPセッション経由で動作できる仮想チャネルと動作できない仮想チャネルを指定します。
操作のモードには、以下の2つがあります。
- 以外のすべての仮想チャネルを有効にする(初期設定)
- 以外のすべての仮想チャネルを無効にする
リストに含める仮想チャネルまたは含めない仮想チャネルを指定する際には、次の規則が適用されます。
- 空のリストは使用できます
- リスト内の複数の仮想チャネル名は、縦棒(|)文字で区切ります。例:channelA|channelB
- 仮想チャネル名に縦棒またはバックスラッシュ()文字が含まれる場合は、その前にバックスラッシュを置く必要があります。例:チャネル名「awk|ward\channel」は「awk|ward\channel」のように指定します(括弧は含めません)
- 1つのPCoIPセッションで使用できる仮想チャネルの数は最大15です
使用する仮想チャネルは、エージェントおよびクライアントの両方で有効にする必要があります。
プライマリ ディスプレイの解像度
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
Host side primary display topology |
1920x1200 1920x1080 1680x1050 1680x1024 1600x1200 1600x1024 1600x900 1440x1050 1440x900 1280x768 1280x1024 1280x800 1280x720 1024x768 800x600 640x480 |
1920x1080 |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。この値を構成すると、ホストへの接続時にプライマリ モニターの表示解像度がオーバーライドされます。この値は、PCoIP Standard Agent for Windowsのみに適用されます。
リモート ライセンス サーバーへのプロキシ アクセス
ディレクティブ | オプション | 範囲 | 増分 | 初期設定 |
---|---|---|---|---|
License proxy server |
文字列(最大511文字) | — | ||
License proxy port |
0~65535 | 1 | — |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。ローカル ライセンス サーバーまたはクラウド ライセンス サーバーへのアクセスにプロキシが必要な場合、そのパラメーターをここに入力します。これらのパラメーターは、エージェントの起動時にのみ読み込まれます。
リモート印刷
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
Remote printing enabled |
Windowsクライアントの基本印刷および詳細印刷 基本印刷 印刷無効 |
— |
Enable default printer |
チェック(オン)、クリア(オフ) | — |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になり、ホストのみに適用されます。基本的なリモート印刷では、限定された印刷機能しか提供されませんが、ホスト側の汎用プリンター ドライバーが使用されるという利点があります。このため、印刷の互換性が確保されますが、プリンターのすべての機能は利用できません。
Windowsクライアントでの高度なリモート印刷を使用するには、ソリューションのホスト側に、対応するプリンター ドライバーをインストールする必要があります。場合によっては、対応するプリンター ドライバーがホストOSに見つからないか、プリンター ドライバーがプリンターと互換性がないこともあります。このような場合、プリンター設定を「Basic」に設定することで、これらのプリンターから印刷できるようになります。
リモート印刷は、仮想チャネルとして実装されています。仮想チャネルが無効にされている場合、リモート印刷は機能しません。
この設定が無効または構成されていない場合、初期設定では基本的なリモート印刷が有効になります。
「Automatically set default printer」が初期設定であるチェックされていない状態の場合、クライアントが接続したときにホストの通常使うプリンターは変更されません。通常使うプリンターは、ホストで設定されている場合、ホストのローカル/ネットワーク プリンターになります。チェックされている場合、ホストの通常使うプリンターはクライアントのセッション内の通常使うプリンターに設定され、クライアントの切断時にホストのローカル/ネットワーク プリンターに戻されます。これにより、ユーザーにとっては、印刷が自然にクライアント コンピューターの近くで行われることになります。
セッションの自動再接続ポリシー
ディレクティブ | 範囲 | 増分 | 初期設定 |
---|---|---|---|
Session retry timeout |
0~120 | 1 | 20 |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。このポリシーは、自動再接続期間を構成します。これは、セッションが中断されたときに、ユーザーがログオン証明情報を再入力しなくても、PCoIP Clientおよびサーバーが再接続を試みる時間の長さを指定します。
セッションが中断される原因としては、ネットワークが切断される(ネットワーク ケーブルが抜けるなど)、ネットワーク インターフェイスが無効化される、またはWi-Fiホットスポットから遠ざかるといったことが挙げられます。ポータブル コンピューティング デバイスの場合、ラップトップの蓋を閉めるなどの操作も同じ結果をもたらすことがあります。初期設定では、指定された時間内にネットワーク接続が回復した場合、ユーザーが何も操作しなくてもセッションは復元されます。
この設定が無効または構成されていない場合、初期設定の再接続期間は20分です。
この値を0に設定すると、セッションの自動再接続機能は無効になりますが、間欠的な短時間のネットワーク切断(30~60秒)に伴うセッション再接続は可能です。
タイムゾーンのリダイレクション
ディレクティブ | オプション | 初期設定 |
---|---|---|
Enable timezone redirect |
チェック(オン)、クリア(オフ) | オン |
この設定は、次のセッションを開始した時に有効になります。構成すると、タイムゾーンのリダイレクションを有効または無効にできます。構成されていない場合、タイムゾーンのリダイレクションは初期設定で有効になります。