Standard Agent for Windows Administrators' Guide

Linux Clientを使用してスマート カード認証を有効にする

Linux ClientからWindows Graphics Agentに接続する際に、セッション前のスマート カード認証がサポートされます。以下のセクションでは、システム要件、制限、およびエージェントのセットアップに関する情報について説明します。

注:ブローカー構成

スマート カード認証は、Leostream Brokerを使用しているか、クライアント マシンからエージェント マシンに直接接続している場合にサポートされます。ただし、スマート カード証明書のSubject Alternative Name@形式でない場合には、直接接続はサポートされません。この場合、Leostream Connection Brokerバージョン2023.2.3.4およびConnection Managerバージョン23.12以降を使用する必要があります。詳しくは、「Leostream Connection Brokerを構成する」を参照してください。

要件

コンポーネント バージョン
クライアント Anyware Linux Client 24.03以降
エージェント
  • Graphics Agent for Windows
  • Standard Agent for Windows
24.03以降
インフラストラクチャ (ブローカー接続の場合のみ必要、直接接続の場合は不要)
  • Connection ManagerおよびSecurity Gateway 20.07以降
  • Leostream Broker
 
  ActivClientミドルウェア 7.1、7.2

Windows Agent

スマート カード認証は、次のいずれかに接続する場合にサポートされます。

  • Windows Graphics Agent 24.03以降
  • Windows Standard Agent 24.03以降

Anyware Client

現時点では、スマート カード認証はLinux Clientバージョン24.03以降から接続する場合のみサポートされます。

スマート カード証明書の要件

スマート カード証明書の前提条件を次に示します。

  • 鍵用途がデジタル署名に設定されている

  • サブジェクトの共通名および/またはサブジェクトの別名(他の名前)が設定されている

  • 拡張鍵用途にクライアント認証および/またはスマート カード ログオンが含まれる

  • 鍵の長さが2048ビット未満である

スマート カード リーダー

次のスマート カード リーダーはテスト済みです。

  • Belkin USBスマート カード リーダー(F1DN008U)

  • Identiv SCR3310 USB接触型スマート カード リーダー

テスト済みのスマート カード モデル

このバージョンのLinux Clientは、セッション前認証およびセッション内でのスマート カードの使用の両方をサポートします。次のスマート カード モデルはテスト済みです。

製品名                       カードの種類 メモ
Gemalto TOP DL V2.1 144K FIPS CAC  
IDEMIA Cosmo v8.0 代替トークン  
IDEMIA ID-one 125 V8.0D CAC  
G+D Sm@rtCafe Expert v7.0 CAC  
G+D Sm@rtCafe Expert v7.0 144K DI CAC  
PIVkey C910 PIV  
PIVkey C980 PIV  
PIVkey C990 PIV  
Yubikey 5C   PIVインターフェイスを使用。
Yubikey 5 NFC   PIVインターフェイスを使用。

注:スマート カード ソリューションをテストする

ソリューションを選択する前に、ユーザー環境での検証が必要です。ネットワーク条件や他のコンポーネントといった環境の違いが、サポートに影響する可能性があるからです。

注意事項

  • スマート カード認証は、Anyware Standard Agent for WindowsおよびAnyware Graphics Agent for Windowsでのみ動作します。

  • スマート カード認証の有効化または無効化は、インストール時のみ可能です。Anyware Agentがすでにインストールされている場合、以下の手順を使用してソフトウェアを再インストールしてください。

  • Standard Agent for Windowsのインターフェイス主導インストーラーでは、この機能を有効にすることはできません。スクリプト(サイレント)インストーラーを使用する必要があります。

  • 現時点では、単一のカードおよび単一のリーダーの同時構成のみがサポートされます。

  • ActivClient 7.4.3.13がテストされています。他のバージョンも動作する可能性はありますが、テストはされていません。

  • PCoIPセッション中には、リモート デスクトップのデバイス マネージャーに2つの同一のスマート カードが表示されます。これは正常であり、セッションには影響しません。

既知の制限

  • Interactive logon: Smart card removal behaviorは、スマート カード セッション中にはサポートされません。

  • 楕円曲線暗号(ECC)証明書はサポートされません。

  • スマート カード認証を使用した場合、Anyware ClientはHPデジタル バッジを認識できません。

  • 同じスマート カードを認証に使用して、複数のユーザーが同時にエージェント マシンにログオンすることはできません。複数の証明書を持つスマート カードでログオンできるユーザーは、一度に1人だけです。他のユーザーがログインするには、現在のユーザーがログオフするまで待つ必要があります。

Agentのセットアップ

注:カード リーダー ドライバーをインストールする

一部のカード リーダーでは、対応するドライバーをエージェント マシンにインストールする必要があります。リーダーのマニュアルを参照して、ドライバーのインストールが必要かどうかを判断してください。

  1. Anyware Agent 24.03以降をリモート マシンにダウンロードします。

  2. RDP経由でリモート マシンに接続します。

  3. リモート マシンで、/InstallVSCReader 引数を使用してStandard Agent for Windowsをインストールします。

    • Windows BAT:Windowsコマンド ライン ツールを開き、次のように入力します。
    start /WAIT  /S /NoPostReboot /InstallVSCReader
    echo %ERRORLEVEL%
    

    ここで、 はインストーラー ファイルのシステム ファイル パスです。

    • Windows PowerShell:PowerShellウィンドウを開き、次のように入力します。

      $process = Start-Process -FilePath  -ArgumentList "/S /NoPostReboot /InstallVSCReader _?"-Wait -PassThru; $process.ExitCode
      

    ここで、 はインストーラー ファイルのシステム ファイル パスです。この引数は2回使用されることに注意してください。

  4. こちらの記述を参照して、Standard Agent for Windowsのライセンス情報を構成します。

  5. ActivClientミドルウェア(スマート カード ベンダーから入手可能)をホスト マシンにインストールします。Yubikey 5CまたはYubikey 5 NFCを使用する場合は、この手順をスキップします。

    ミドルウェアのインストールに関する注意事項

    • ActivClientミドルウェアは、コンソール セッションでインストールする必要があります。
    • 競合を防ぐため、ミドルウェアは1つだけインストールする必要があります。
  6. リモート マシンを再起動します。

Clientのセットアップ

  1. Anyware Linux Clientバージョン24.03以降をクライアント マシンにダウンロードします。

  2. クライアント マシンをエージェント マシンに接続するために構成します。『Anyware Linux Client Guide』のトピック「Connecting to an Agent Machine」の手順を実行します。

  3. スマート カード リーダーをクライアント マシンに接続し、スマート カードを使用してPCoIPセッションへの認証を行います。スマート カードを使用してPCoIPセッションへの認証を行う手順について詳しくは、『Anyware Linux Client Guide』のトピック「Connecting to an Agent Machine」にある「Using Smart Card Authentication to Connect to a Session」を参照してください。

スマート カードのサポートを削除する

スマート カード認証のサポートを削除するには、エージェントをアンインストールしてから、/InstallVSCReader オプションを使用せずに再インストールします。

注:スマート カード リーダーを更新する

Windows Server 2022上で動作しているWindowsエージェントでは、次の問題が発生する場合があります。

  • シングル サインオン(SSO)を有効にした場合、リモート エージェントのデバイス マネージャーのリストにスマート カードが表示されない
  • SSOを無効にした場合、ロック画面にスマート カードが表示されないため、ユーザーはスマート カードを使用して画面のロックを解除できない
これらの問題を解決するには、スマート カード リーダーに対応した正しいドライバーを使用してください。

Last updated: Thursday, July 18, 2024